アカチサウス郡教育事務所の紹介

アカチサウス郡教育事務所は、首都アクラより南東に130kmほどのところに位置し、郡内の小中学校をとりまとめている、いわゆる教育委員会の役割を果たしています。管轄域内にある公立小学校は約70校、中学校は35校あります。
大統領選挙の公約にしたがい、10-20台のラップトップが数校に配布されています。しかし、その数校は街の中心部にある学校のみで、主に中学生が使用しており、小学生が使用することはあまりありません。地方にある学校にはパソコンどころかマウスやキーボードなどの視覚教材なども一切なく、ごくまれに若手の教員が自身のラップトップを持参し、生徒に見せたり操作させたりしていますが、基本的には用語の定義や操作方法を黒板で説明するにとどまっています。実物を操作するどころか、見たこともない生徒たちにとって、パソコンがどのように機能し、どのように自分たちが操作するのかを想像し、理解することは容易くありません。

 

現地から届いた寄贈の依頼

教育事務所のJICAボランティアへの活動内容は、主に地方にある小学校においてICT科目を担当することと教員のICT科目の指導力を向上させることです。しかし、先にも述べたようにほとんどの学校にはパソコンがなく、教育事務所にも申請者が巡回指導で使用できるラップトップがないのが現状です。十数校の教員に、ICT科目の指導に関して困っていることを調査したところ、ほぼすべての教員が口をそろえて「実技トピックを教えるのに苦労している」と回答しています。小学校のICT科目での実技トピックとは、たとえば、マウスとキーボードの使用・練習、ペイントでの図形挿入等、ワードパッドでのフォントやそのサイズの変更などがありますが、どの実技トピックも、実物のパソコンなしに指導するには相当の困難が伴い、学校によってはICTの指導を半ば諦めてしまっている学校もあることは否定できません。
実技トピックの指導が教員たちにとって難しいのは、教員たちの知識不足と機材不足の双方に原因があると考えられます。それに加え、JOCVの隊員が地方小学校巡回にあたり、ラップトップを持参できないとなれば、教員の指導力向上も難しく、子どもたちはこの先パソコンを見ることも触ることもありません。たった一度だけであったとしても、実物を見て、触って、操作してみるという経験は、子どもたちにとってはとても貴重な経験になり、今後のICT科目の理解促進にもつながると考えられます。

 

日本から用意したパソコン

個人の方から寄付していただいたパソコン1台を寄贈しました。

 

現地での使用状況について

ノートパソコンを抱えて、20-25校の小学校を巡回しています。巡回予定先の学校には1クラス少なくとも15人は生徒がおり、1回の巡回で2-4クラス(時間)の授業をもつことができています。よって群全体では総計でおよそ600-1500人の生徒向けに授業をしていることになります。
また、それに付随して各校教員(1校に少なくとも2人の教員、多ければ7人)や、郡教育事務所の研修担当者(1人)や指導主事(10人)も、普段の授業やワークショップ等で利用しています。特定の教室はなく、巡回先の小学校の教室が主な使用場所ですが、巡回予定先のほぼすべての学校には電気が供給されていないのが現状です。
今後はJOCV隊員が帰国したあと(後任が来ないという仮定)を考え、子どもたちの数回の捜査経験を活かせるような視覚教材や授業内容を教員、研修担当者および指導主事と一緒に開発することを考えています。

 

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