サラワン郡ナレック小学校の紹介

ナレック小学校は、ラオス南部のサラワン県に位置する小学校です。サラワン県はラオスの中でも貧困県と言われていますが、教育に力を入れている県としても有名です。ナレック小学校は小学校1年生から5年生が学ぶ完全校(ラオスでは6年生は存在しません。)で、現在370名の生徒が在籍しています。本校はサラワン県の中心地にあるということもあり、サラワン県のモデル校として期待されています。
しかし、サラワン県の中心校・モデル校と言われながらも学校にPCはなく、教員は手書き、または教育局のPCを使って校務処理を行っています。当然、生徒に至ってもPCを所有している家庭も極めて少なく、情報活用能力に乏しいのが現実です。郡副教育長や学校長と面談を重ねる中で、子どもたちに「つけたい力」としてまずITに関する技術を挙げられました。都市部や諸外国の教育視察をしてきて、サラワン県におけるIT教育の遅れを危惧しており、幼少期からPCに親しむことが、IT教育の第一歩と考えておられます。

 

現地から届いた寄贈の依頼

地方都市のサラワンにも企業や官公庁にパソコンが普及し始め、様々な場面で活用されるようになりました。しかし、PCを使える技能を持つ人は限られており、今後はPCの普及と同時に万人へのIT教育の浸透が望まれます。こうした中で、PCを使ったIT教育の推進が不可欠であると教育委員会は考えていおり、県の中心校・モデル校であるナレック小学校にて、子どものうちからPCを操作する経験を与えることによって、IT教育について興味を持ち将来地域発展・経済発展のためにPCを使おうとする児童を育成したいということで、10台のPCの寄贈依頼が届きました。

 

日本から用意したパソコン

富士ゼロックス株式会社から寄付していただいたパソコン10台を寄贈しました。2012年1月に日本から送り、3月に現地の学校に到着しました。

 

現地での使用状況について

ナレック小学校にパソコンが寄贈されてから3ヶ月が経ち、最近は先生方にマンツーマンでパソコン指導することが多くなりました。指導をし始めた頃はマウスをクリックするのが精一杯だった先生方も、今ではWordやExcel操作を覚え始め、少しずつ仕事に取り入れている姿が見られるようになりました。11月にJICAの支援でプリンターが学校に届いたことで、学校の様子が大きく変わりました。先生方が文書や表を作成してプリントするようになり、事務効率が格段に上がりました。

また、先生がWordやExcelで小テストや宿題の作成を始めました。生徒達に直接パソコンを教えるまでにはしばらく掛かりそうですが、小テストや宿題、教材の作成を通して、生徒達にも間接的にパソコンが役立っているのが嬉しく思います。
今後の課題は2点あります。1点目は、パソコン技術を覚えるのに時間がかかる先生への対応です。ベテランの先生にとってはパソコンを使いこなすのは難しいようです。しかし、「覚えたい、使いたい」という思いは強く、今後も一人一人の先生にあった指導を心がけていこうと思います。
2点目は、無駄遣いの削減です。今まで資源不足のため紙を大事に使ってきた先生方ですが、印刷用にA4用紙を購入した結果、ミスプリント用紙をすぐにゴミにするようになりました。物が豊かになると今まで大事に使っていたものもゴミになってしまうことにショックを受けました。わたしは、「ミスプリント用紙でも貴重な資源。裏紙だけでも十分使える。」ということを伝え、用紙をメモ帳代わりにしたり、重要度の低い文書を印刷する紙に使ったりと、指導をしています。

  • 私たちと一緒に活動する