タゴレ初等学校の紹介

タゴレ初等学校は、ザンビア南部州モンゼ郡にて独立以前である1954年に白人系の学校として設立され、独立以後は現地の生徒が通う政府系の公立学校となっています。下は就学前クラスから上は12年生まで911名(2015年調べ)が在籍し、およそ40名の教員が当校で働いています。ICTの授業を行っている学年は8・9年生の300名程度で、1クラスの生徒数は40~55名です。学校に協力隊員が来る以前は、ICTの教員1名と教育実習生で授業を受け持っており、実技の授業がほとんど行われておらず、スイッチのオン・オフから授業を始めることになる状況でした。現在はセオリーをICT教員が、実技を協力隊員が担当するというティームティーチング形式で授業を行っています。

 

現地から届いた寄贈の依頼

ザンビアの教育省の規定では、コンピューターの台数と生徒数の比率がコンピューター1台:6名と決められており、すなわち、8・9年生合わせて300人ほど在籍しているタゴレ初等学校は50台のコンピューターを保有していなければならないのですが、財源確保の問題により実際には古いコンピューターが10台ほどという状況で、これらの規定を満たせないまま授業を行っています。
コンピューターリテラシーの差によって子どもたちが手にすることのできる情報量の格差、作業効率の格差は深刻であり、教員にしてもコンピューターを使えばあっという間にできることを手作業で時間をかけて行う、わからないことや知りたい情報をインターネットを使って調べるという手段が選択肢として挙がりません。グローバライズされた世界において、他地域の人とのコミュニケーションをとる術を知らないなど気になる点がいくつも上がります。コンピューターへのアクセスは、それを使用する彼らの生活・活動範囲、世界観を広げると考えられ、すなわちそれは、コンピューターへのアクセスが十分でない現在の彼らの世界は他の子どもたち(ザンビア国内でも格差は大きい)と比べ閉ざされていると感じることが多くあります。
新シラバスでは、ICTの授業が必修となり、9年生の国家試験では筆記・実技試験が行われます。そのため、教員も生徒も「試験に合格するため」という考えが強く、紙面上にかかれていることを覚えて、空欄を埋めていくスタイルをコンピューターの授業にも用いようとしていますが、それでは試験合格には不十分である以上に生活の中で生かすことが難しいと状況であり、この現状を打破するためにも生徒の学習のためにコンピュータが必要です。

 

日本から用意したパソコン

富士ゼロックス株式会社より寄付いただいたパソコン8台を寄贈しました。2016年6月に日本よりザンビアに送り、2016年10月に現地に届いて授業で活用されています。

 

現地での使用状況について

これまで、実技と言っても一人5分も触れないで、生徒たちもコンピュータースタディーズの授業の度に文句を言っていたのですが、新たに8台ラップトップを導入したことで、停電に左右されることなく、十分な時間を子どもたちの実技に利用できるようになりました。子どもたちは本当に毎回の授業が楽しそうで、今まで怖くてパソコンをさわれなかった女子生徒も徐々に自ら実技に参加する意欲がついてきたようにも思います。ここまで劇的に環境が変わるとは思っていませんでした。現在実技の授業を行っている自分自身おどろいています。まだまだこのラップトップを利用するにあたって、その周囲の環境には改善の余地がたくさんあると思うのでこれからも子どもたちのPCスキル向上のため励んでいこうと思います。

2017年より新年度が始まったので、授業体制もラップトップを中心とした授業システムに切り替えつつあります。前年度、校長室から毎回パソコンを持ち出す制度でしたが、コンピューターラボに鍵をかけて保管するシステムを導入し、より子どもたちがアクセスしやすい環境に改善させています。週に2回ある授業のうち、一コマをセオリー、もう一コマを実技の時間に充てています。以前の実技では、教員自身もどのような実技演習問題を授業で与えてよいかわからず、生徒は基本操作もわからないうちから難易度の高い問題を与えられていましたが、ラップトップと並行して利用してもらえるよう、協力隊員が毎回の授業で扱える演習カードを作成し、毎回の実技の授業はそのカードに従って進めていく形が定着し始めました。1学期の6週目に突入した段階で、昨年度の9年生が最後まで実技でできなかった演習の多く(ペイント、タイピング、コピー&ペースト、カット&ペースト、フォントの編集等)を学習しています。

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